営業にしても、プレゼンにしても、これから人と話すときや人前で話すとき、顔汗が止まらずに困ることはありませんか?
ダラダラと顔汗をかいていると、もちろん印象が悪いですし、人目が気になってもっと緊張しますよね。
なかには、顔汗だけでなく、ワキ汗が気になるとか、手のひらの汗で書類が湿るという人も多いです。
「汗さえかかなければもっとうまくできるのに!」という方もたくさんいらっしゃると思います。
実は、緊張汗をとめる方法は、深呼吸や身体を冷やすことなど、いくつかあります。
緊張による発汗は「精神性発汗」と呼ばれ、ストレスや不安、心配などから身体が緊張して起こるものです。
緊張は、自律神経によってコントロールされているため、この自律神経を調整することで、緊張汗を止めることができるのです。
それでは、これから緊張汗の仕組みと止める方法について詳しく解説していきます。
暑くないのに緊張すると汗をかいてしまう理由と仕組み

人が汗をかく理由には、大きく分けて2つの理由があります。
- 温熱性発汗
- 精神性発汗(緊張汗はこちらに該当する)
1の「温熱性発汗」
この汗は身体のなかの余分な熱や水分を汗によって外へ排出するというものです。
この温熱性発汗では、全身に分布する「エクリン汗腺」という汗腺から発汗し、透明、無臭なのが特徴。
運動後や、体温の上昇で発汗するものがこちらになります。
暑いから汗をかく!
こちらは理にかなっているいますよね。
もう一つの発汗が、今回の記事のメインテーマ『精神性発汗』
こちらは、ストレスや心配、不安などが原因で身体が緊張することで発汗します。
額、ワキの下、手のひら、股間、足の裏などに多く分布する「アポクリン汗腺」から発汗し、タンパク質を含む、薄白色の匂いの伴う汗をかくのが特徴。
この精神性発汗は、滑り止めのために手のひらにかくとか、フェロモンの役割をしていたので匂いがあるなど諸説がありますが、はっきりとしたことはわかっていません。
緊張して汗が特にでる体の部位はどこ「アポクリン腺」がある部分

緊張汗は、アポクリン汗腺が分布している部分からでることが多いのですが、エクリン汗腺からも一緒にでます。
アポクリン汗腺は、
額、耳の後ろや、まぶた、ワキの下、手のひら、股間や肛門周り、足の裏などに分布。
これ以外にも、普段から汗をかきやすいところに出る場合があります。
緊張汗に適した汗を止める方法

緊張汗の対策は『力を抜く』『深呼吸』
さて、問題となっている緊張汗の原因は「身体の緊張」によるものです。
こうした緊張は、ストレスや不安が原因なため、なかなか対処できるものではありません。
プレゼンを前にして出てくる緊張汗は、もちろん「プレゼン」がストレスとなって起こっているので、プレゼンが終わらないと治らないというのが本当のところでしょう。
ただ、身体の緊張は「自律神経」によってコントロールされています。
このため、自律神経を整えることで緊張汗を軽減することができるのです。
簡単に言うと、「身体の力を抜く」ということです。
「身体の力を抜いてください」と言われても、おそらくは「抜いてるって!」とおっしゃると思います。
本当に緊張しているときは、力が入っているのがわからないもの。
そういうときは、逆に全身に「ギュっ」と力を入れてみることです。
そのあと、ストンと一気に力を抜きます。
これを二、三回繰り返すと、どんなに緊張していても少しは身体の力が抜けていきます。
ぜひ、プレゼンや緊張する場面の直前に試してみてください。
『深呼吸』で自立神経を調節
自律神経には、交感神経と副交感神経があり、交感神経が優位になると、身体の緊張が起こり緊張汗が出ます。
副交感神経が優位になると、身体の緊張は治り、リラックスして緊張汗も止まります。
この交感神経と副交感神経を切り替えるスイッチが「深呼吸」なのです。
「吸う」という動作は、交感神経が働いて起こります。
「吐く」という動作は、副交感神経が働いて起こります。
これを利用して、「軽く吸って深く吐く」「短く吸って長く吐く」ということで、副交感神経を優位にするというわけです。
ポイントは、短く吸って長く吐くこと。
吸う時間の倍以上の時間をかけて吐くように心がけましょう。
こうした深呼吸を3回から5回繰り返せば、副交感神経が優位になって、リラックスすることができます。
それでも汗が止まらないという人には、冷たいもので首筋を冷やすなどの方法があります。
これは、無理やり汗腺を閉じてしまう方法で、「冷た!」と飛び上がるくらい冷たいと効果があります。
一気に全身の汗腺が閉じるので、しばらく汗は引きます。
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まとめ
ここまでのポイントを整理して見ましょう。
発汗には
- 温熱性発汗
- 精神性発汗
の2つがあること。
精神性発汗は、全身のエクリン汗腺のほか、アポクリン汗腺からも発汗があること。
アポクリン汗腺があるのは
- 額、まぶた、耳の裏
- 手のひら、足のうら
- ワキの下
- 股間、肛門
対処法は、身体の力を抜くこと。
- まずは全身にギュっと力を入れてストンと抜くこと。
- 短く吸って長く吐く深呼吸を数回繰り返すこと。
それでもダメなときは冷たいもので首筋を冷やすなどして汗腺を閉じること。
ほかには、「誰も、自分の話なんて聞いていない」と冷めた目で自分を見ることも、根本的なストレスを軽くしてくれる方法です。
どうしてもダメなときは、冷やすとスッと汗は引きますので、いざとなったらそれで大丈夫と、心に余裕を持っておくといいでしょう。